毎日、自動売買でデイトレードをやっていると細かな工夫の積み重ねがいかに大きいかを実感します。
自動売買のデイトレードでは同じストラテジーでも新規注文時に「指値」や「最良指値」にした場合には収支がプラスでも、「成行(FAK)」とした場合には赤字になってしまう事があるほどの差が生じます。
日々の5円、10円の差が積み重なると大きな違いになってしまうからです。
「最良指値」「指値」「成行(FAK)」などはBoctok01(自動売買システム)で独自に創っているものではなく、どの証券会社にもある一般的なものですが、それらの違いを知らない人が意外と多いのです。
そこで今日は、それぞれの執行条件の違いを解説します。
Boctok01(自動売買システム)のデイトレ部分には新規注文の執行条件を設定する箇所があります。
Boctok01.73~の場合には下記の3か所に選択部分があります(サムネ画像参考です)
- IR_N P1
- Break_N P1
- IR_T P1
- Break_T P1
- IR_M P1
- Break_M P1
選択項目に「最良指値」「指値」「成行(FAK)」の3つがあります。
「最良指値」「指値」「成行(FAK)」の違い
①「最良指値」で買う場合(※推奨)
下の板状況の場合、執行条件を「最良指値」にして日経225Mini1枚を買う場合には、売り気配の26780円で約定します。売る場合には26775円で約定します。もし、日経225Mini300枚とかを最良指値で買う場合には約定できなかった分は26780円に指値注文が残ります。
最良指値のメリット
- サインが出た時に、ほぼ確実にポジションを保有できる
- 成行(FAK)とは違い“とんでもない不利な価格”での約定はまずない
最良指値のデメリット
- 指値で執行するより若干不利な価格で約定する
- 約定できない場合もありえる(ほぼない)
②「指値」で買う場合(※推奨)
指値で買う場合には、値幅制限(取引所が決めます)の範囲で自由に価格を指定することができます。Boctok01(自動売買システム)に限って言えば、板の出会いの有利な価格に自動で指値します。
指値のメリット
- 有利な価格でポジションを持つことができる
指値のデメリット
- 指値が約定せず、好機を逃してしまう場合がある
②「成行(FAK)」で買う場合(※非推奨)
成行(FAK)で買う場合には即ポジションを持てますが、場合によっていくらで約定するかはわかりません。日経225Miniを自動売買でデイトレードする場合に新規注文時には避けるべき執行条件が成行(FAK)です。
ヘンな枠になっているのは成行(FAK)で買う場合にはいくらで約定するかわからない事を意味しています。
成行(FAK)のメリット
- 即ポジションを持てる
成行(FAK)のデメリット
- とんでもない不利な価格で約定する場合がある
- 特に出来高の少ない銘柄では注意が必要
- このスリッページの積み重ねが投資成果の足を引っ張る恐れ
「私はいつも自動売買でも成行(FAK)で新規注文しているが問題などない」という人もいるかもしれませんが、その人は浅い経験しかないはずです。
マーケットは時にとんでもなく荒れ狂います。それは平穏な日々に突然やってきたりします。
自動売買で新規注文を成行(FAK)にしておいた場合、サインが発生した価格から100円幅以上も不利な値で約定してしまう事すら考えられます。
Boctok01(自動売買システム)ではユーザーの自由度のために「成行(FAK)」の選択も可能にしていますがシステム設定上、これは非推奨です。
※リスク管理の上で、自動売買でデイトレードでの成行(FAK)は非推奨
逆に、返済注文においてはポジションを保有したら逆指値を置いておきますが、この際の執行条件は「成行(FAK)」です。それ以外の執行条件では万が一の大荒れの場面で大きなリスクを抱えてしまう事になります。
まとめ
自動売買のデイトレードでは新規注文時の執行条件は「指値」又は「最良指値」を推奨
何故ならば成行(FAK)によるスリッページの累積が投資成果の足を引っ張る
リスク管理の上から、有事の際には想定しない価格での約定の恐れもある
反面、リスク管理の逆指値の執行条件は成行(FAK)が良い、理由は万が一の場面でロスカットされないリスクもあるとなる恐れがある